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夏輝(なつき)とお母(かあ)の毎日のこと・・・オトシブミの落とし文

   「あれ?ねぇお母(かあ)、道端に変なものが落ちてるよ。葉っぱをクルクル丸めたみたいな…何だろう?('_'?)…」って匂いを嗅いでいたら、お母(かあ)が拾い上げて「これはね、オトシブミっていう虫の、命が詰まった大切なものだよ」って教えてくれたんだ。
 オトシブミは一センチ弱とごくごく小さな甲虫なんだけど、その小さな体で葉っぱを折ったり切ったり巻いたりしながらゆりかごを作って切り落とすんだって。このゆりかごの中にはオトシブミの卵が数個入っているんだってさ。それをぼくが見つけたんだよ。
 ずっと昔、密告書や直接手渡すのが恥ずかしい恋文なんかを、渡したい相手がわざと気が付くように落としておいたのを「落とし文」っていったんだって。その文書は巻紙に書かれていて、ちょうどこのオトシブミが作ったゆりかごの形だったんだってさ。なんかロマンを感じるなぁ~。
 卵からかえった幼虫は、葉っぱでできたゆりかごの内部を食べて成虫になって出てくるんだよ。
 地面に落とされたゆりかごは、もしかしたらお母(かあ)に踏みつけられたり、車にひかれたり雨で流されちゃうかもしれないのに、オトシブミのお母さんは心配じゃないのかなぁ?もしかしたら、わが子を千尋の谷に突き落とすときの獅子のような気持ちで落としているのかなぁ?

 写真はちょっとボケボケだけど、林道に落ちていたオトシブミの落とし文(ゆりかご正確には揺藍[ようらん])だよ。

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