夏輝(なつき)とお母(かあ)の毎日のこと・・・きんさん、ぎんさん…もとい!!キンラン、ギンラン

 『私が子ども頃は自分ちの裏山にだって、ちょっと山に入れば何処にでも生えていたんですよね。でも、今は何処の山に行っても滅多に見ることができなくなって淋しいなぁ…と思っていたら、こんなに身近な場所に咲いていたなんて感激です♪』 
 植物園の入園者、特に年配の人が嬉しそうに話しながら健気に咲いているキンランやギンランを嬉しそうに見ている姿を見ると、お母(かあ)も幸せな気持ちになるんだってさ。確かに、お母(かあ)の実家(白石市三住)の裏山でもキンラン、ギンランだけじゃなく他のランの仲間(シュンランやエビネ)も、林に入ればどこでも見ることができたけど、今はなくなってしまったんだよね(T_T)。どうしてかなぁ~(・_・?)
 一時期の山野草ブームで乱獲されたのもひとつだけど、一番の原因は山の手入れをしなくなったことで山が荒れて、野草が育つ環境も悪くなってしまったからなんだって。キンランやギンランは、昔人間が木を植えて手を加えた雑木林に好んで生えていたんだって。普通の野草が育つのに必要なのは程よい光と落ち葉が堆肥してフカフカになった腐葉土なんだけど、キンランが育つのに大切なのは程よい光と、キノコ特にベニタケなんかの菌なんだってさ。
 そういえば…お母(かあ)が思い起こしたら、確かに手入れした林には程よい光が射していて、栄養を与えてくれるキノコ(ベニタケ類)も沢山生えていたっけ。
 お母(かあ)の職場(植物園内)ではギンラン、ササバギンラン、ユウシュンラン、それからキンランを見ることができるんだよ。嬉しいことにギンランはここ数年で少しずつだけど増えてきているんだって。ただキンランだけはたった一株…30年以上も前から増えもせず、だけど絶えることもなく毎年ちゃんと芽を出して花を咲かせ続けているんだよヽ(´▽`)/。
 数年前から色々試しながら養生していることが、吉と出るか凶と出るか…ううん(ヾ(´・ω・`)大吉になるよう祈りながら手入れしているんだってさ。キンランもギンランも絶滅危惧種。もしどこかで見つけても持ち帰ったりしないでね。共生する菌がないと数年で絶えてしまうから。

 写真はキンラン。キンランは黄色、ギンランは白い花を咲かせるんだよ。

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